「病のない未来」ピッチコンテスト優秀賞受賞者
体験したJLABS 米国ツアー

「病のない未来」ピッチコンテストの優秀賞2組4名は、
2020年2月に米国ジョンソン・エンド・ジョンソンのインキュベーションラボ「JLABS」の
見学ツアーに招待されました。

JLABSは、ライフサイエンス領域におけるインキュベーター施設のネットワークであり、人びとがより健康な毎日を送るためのソリューションに取り組んでいるイノベーターが集まるラボです。2012年にサンディエゴに設立され、現在では関連施設を含めると全世界に13拠点で活動を展開しています。アーリーステージのべンチャー企業や起業家を、初期段階からサポート並びに発掘することが目的です。製薬、医療機器、デジタルヘルスを主要領域としており、研究施設の共有、 教育プログラム、オペレーション面におけるリソースの提供などを行っています。

【訪問施設】

JLABS @SSF (サンフランシスコ)

サンフランシスコのベイエリアには、最先端の医療機関、バイオテクノロジー企業、テクノロジー企業、一流のベンチャー投資家、ワールドクラスサイエンティストが集まっています。JLABS @SSFは、30,000平方フィートの敷地に、共有、プライベートの専門ラボ、並びにオフィススペースの組み合わせを、30〜40の企業に提供しています。入居者は、運用サポート、教育プログラム、その他のリソースやインベスターハブなどの付加価値サービスにアクセスできます。
見学ツアーの参加者達は、その恵まれた環境に息をのむばかりでした。

担当者から施設について説明を受ける

オフィスからはサンフランシスコ湾を見渡すことができる

至近にあるヤンセンファーマR&Dセンターを訪問、感染症部門についてのプレゼンを受け、ディスカッションを行なった

こちらも至近にあるJ&Jイノベーションセンターを訪問し、社員と交流した

MBC BioLabs (ライフサイエンス分野の米国最大級のインキュベーター) も訪問した

こちらも至近にあるJ&Jイノベーションセンターを訪問し、社員と交流した

MBC BioLabs (ライフサイエンス分野の米国最大級のインキュベーター) も訪問した

JLABS @SD (サンディエゴ)

JLABS @サンディエゴは、最初のジョンソン・エンド・ジョンソンJLABSとして2012年に創立されました。トーリーパインズメサの中心部にあり、50以上の企業が入居しています。すでに140以上のスタートアップがここから旅立っていきました。
気候に恵まれたサンディエゴは、数々のバイオテク企業が創業した地でもあり、世界最先端の研究所を数多く抱えています。JLABSのレジデント企業の約70%は、遺伝子解析、個別化医療、並びにマイクロバイオームの分野に注力しています。

巨大で、オープンな施設。研究者やバイオテク・スタートアップの憧れの場所

「病のない未来コンテスト」
のプレゼンを英語で行いました。

サンディエゴでは、JLABSと隣り合わせるヤンセンR&Dセンターを訪問しました。施設の説明を受けるだけではなく、日本で行なった各組のアイディアを、ヤンセンファーマの社員やJLABSのレジデントの前で、英語でプレゼンしました。プレゼンテーション後は、発表内容へのフィードバックだけではなく、そのアイディアをどうしたら実現できるかなど、具体的アドバイスをもらいながらディスカッションしました。
見学ツアーの参加者4人は、ここで活動する人々のパッションに大いに触発されました。アイディアが現実に向けて走り出す瞬間を体験し、感動を隠せませんでした。

今回は英語でのプレゼン

予定より多く集まったオーディエンス

セッション終了後も熱心にアドバイスをくれたJLABSのレジデント

プレゼン後は、真剣なディスカッションに発展

セッション終了後も熱心にアドバイスをくれたJLABSのレジデント

プレゼン後は、真剣なディスカッションに発展

JLABS @LabCentral (ボストン)

LabCentralは、「イノベーションのワンストップショップ」としてボストンに設計された非営利組織であり、最先端の設備が整ったラボスペースに加えて、ライフサイエンスのスタートアップが、サイエンスやテクノロジー中心の開発過程からビジネスを展開するために必要なインフラとサポートを提供しています。
ジョンソン・エンド・ジョンソン・イノベーションは、LabCentralの創設スポンサーとして、世界にとって重要と判断されるアンメットメディカルニーズにフォーカスしたイノベーター達を選出し、様々なサービスを提供しています。

ボストンは、研究者達にとっての東海岸の聖地。世界中の頭脳がここに集結しているだけでなく、スタートアップの環境も非常に整備されている

Steven Rosen氏より、実際に活動しているプロジェクトとしての「病のない未来」についてのプレゼンを受けた

ボストンは、研究者達にとっての東海岸の聖地。世界中の頭脳がここに集結しているだけでなく、スタートアップの環境も非常に整備されている

Steven Rosen氏より、実際に活動しているプロジェクトとしての「病のない未来」についてのプレゼンを受けた

JLABS @NYC (ニューヨーク)

JLABS @NYCは、マンハッタン、ソーホーの中心部にある3万平方フィートの施設です。 最先端のサイエンスとテクノロジーを最大限発揮するために整備されたインキュベーションであり、イノベイティブなアーリーステージのスタートアップが、土台を築くことができます。現在、35を超えるレジデント企業がJLABS @NYCファミリーのメンバーとなっています。それらは、バイオテクノロジー、製薬、医療機器、コンシューマー向けヘルスケアソリューションのスタートアップです。彼らのイノベーションを加速するために必要な、独自のリソースとサポートを提供しています。

マンハッタンの東側に位置するニュージャージー州のJohnson & Johnson Powerhouse Museumを訪問
一同は、改めてジョンソン・エンド・ジョンソン社の長い歴史や規模の大きさ、社会企業としての先進性と一貫したミッションに深く感銘を受けた

参加者からのコメント

本間 有貴 (Asaki Homma)

アメリカの4都市を周るだけでも魅力的ですが、各都市でジョンソン・エンド・ジョンソン・イノベーションセンターやJLABSを見学でき、現地の職員の方にご説明いただける機会は本当に貴重でした。ジョンソン・エンド・ジョンソングループの理念や事業内容を幅広く理解できただけでなく、それぞれのラボに少しずつ特有の特徴を垣間見られて大変興味深かったです。私は研究室にまだ配属されていない状況でしたが、4月からの研究生活に向けた心の準備がこの2週間でできました。また、どの都市でも女性が様々な立場で幅広く活躍されているのを見て、一人のリケジョとしてこれからの進路を考える上でとても参考になりました。組んでいただいたプログラム以外の空き時間では、各都市を観光して美しい景色も楽しめました。
この2週間は私の大学生生活の他の何にも代えがたい有意義な時間でした。この度は、「病のない未来」アイディアコンテスト及びこのような素晴らしい副賞の機会をいただき、本当にありがとうございました。

河合 真刀 (Saneaki Kawai)

私にとってこの2週間は、自分の将来と真剣に向き合う時間になりました。私には明確な夢がありませんでした。ただ漠然と『関わる全ての人を幸せにしたい』という想いがあるだけでした。当初はこのことがコンプレックスでもありました。
しかし今は違います。昔から世界に影響を与え続けるジョンソン・エンド・ジョンソン及びヤンセンファーマの歴史を学び、近い未来で社会にイノベーションをもたらそうと活動する人々をこの目で見て、気づくことができました。始まりは皆同じ、“他者に対する想い”からです。この機会だからこそ得られた一つの発見は、悩み続けていた自分を変えるきっかけになりました。
これから私がするべきことは、想いを体現化する手段を探し続け、実行することだと考えています。それが起業することに繋がるかもしれませんし、全く別の道かもしれません。結果としてどうなろうとも、自分の将来は自分で作っていくという強い意志を持ち、人のため社会のために自分ができる最善を尽くしていきます。
感想というより決意表明のような形になってしまいましたが、全てこの素晴らしい機会を通じて“感じた想い”です。改めまして、この度は本当に本当に有難うございました!

チャンドラ・ルイス (Chandra Louis)

このツアーでは、JLABSを通して世界のバイオベンチャーの最前線を垣間見ることができました。ジョンソン・エンド・ジョンソンのJLABSは、レジデント企業のIP(知的所有権)取得、利益獲得や株式習得を目的とせず、施設やアドバイスだけを提供するという画期的な形をとっていることに驚きました。
様々な人の出会いは、私の人生にとって非常に大きな転機をたらしてくれました。JLABS、ヤンセンファーマ、ジョンソン・エンド・ジョンソンの人たち、そして、JLABSのレジデント企業において、まさに夢の実現を目指して日夜努力している人たちとの出会いです。夢を実現するために、圧倒されるほどの熱い情熱を持ち続けていました。
サンディエゴでは、私たちのアイディアをプレゼンする機会を得ました。プレゼン後のセッションでは、アイディアの実現性を疑問視する声や批判はひとつもありませんでした。私たちのアイディアを実現するために何が必要かを、本当に親身になってアドバイスしてくれたことは、驚きでもあり、非常に感動しました。この全米を縦断するツアーを通して出会った全ての人たちは、私たちを対等に扱ってくれ、常にエネルギーと希望を与えてくれました。

この旅で得た大事な3つのこと;
1. 見つめ続け、すべてをやりつくすまで冷めない情熱を持つこと。
2. 話し続け、適切な人物にアプローチし、キーパーソンを探し続けること。
3. 不可能なことは何もない。それを可能にするのは私たち自身だということ。

ファン・キュンウォン (Hwang Kyun Won)

2週間の総移動距離25,000km。地球外周の半分を超える距離を旅し、広くなった経験の地平と深くなった思考の奥行を実感します。
サンフランシスコ、サンディエゴ、ボストン、ニューヨーク。4都市のJLABSで知り合ったスタッフとスタートアップの方々を思い浮かべます。彼らは私に、アメリカがなぜアメリカたりうるのかを教えてくれました。 彼らは創意的で、情熱的で、大胆で、それにオープンマインドを持っていました。年齢、性別、人種、出身、専攻、貧富などを問わず、パッションと能力さえあれば誰でも友達や仲間として認めてくれました。 起業を考え始めたばかりの素人、そんな私たちの言葉にも耳を傾けて、アドバイスをくれ、質問にも誠意を持って答えてくれました。
このようなダイバーシティとオープンマインドの重要性を気づきました。
もう一度大切な経験をさせてくれたヤンセンファーマ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、JLABSの皆様、サンフランシスコの旅行を一緒に伴っていただいた宮田様に感謝します。 そして、2週間楽しく過ごしてくれた私の友達、チャンドラ、あさき、サネにも感謝します。これからも宜しくお願いいたします。

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