本選プログラム敬称略
- 13:00~13:05
- 開会挨拶①
鄭雄一(東京大学 大学院工学系研究科・医学系研究科 教授/COI 自分で守る健康社会拠点 副機構長) - 13:05~13:10
- 開会挨拶②
大櫛美由紀(ヤンセンファーマ株式会社 ニューロサイエンス事業本部 本部長) - 13:10~13:30
- 講演①
大隅良典(東京工業大学 科学技術創成研究院特任教授 栄誉教授) - 13:30~13:50
- 講演②
向井千秋(東京理科大学 特任副学長) - 13:50~14:10
- 講演③
鮫島昌弘(ANRI パートナー) - 14:10~14:20
- 休憩
- 14:20~15:20
- アイデアピッチコンテスト本選
各組3分間プレゼンテーション+Q&A4分間(計7分×7組) - 15:20~15:50
- 審査 (審査中:昨年の優秀賞2組4名による「JLABSツアー報告プレゼンテーション」)
- 15:50~16:25
- 審査結果発表/総評
- 16:25~16:30
- 閉会挨拶
高柳英明(東京理科大学 特任副学長)
本選当日の模様(2020年11月22日)
今回はZoomによるオンライン開催!
先生方の講演からスタート
配信会場の模様
オンラインでの開催となった本選。当日は、フリーアナウンサーの町亞聖氏が進行役を務め、東京大学センター・オブ・イノベーション 自分で守る健康社会拠点 副機構長、及び大学院工学系・医学系研究科教授、鄭 雄一氏と、ヤンセンファーマ株式会社 ニューロサイエンス事業本部 本部長、大櫛美由紀氏による開会の挨拶で幕を開けました。
続いて、参加者によるアイデアの発表に先立ち、大隅良典氏、向井千秋氏、鮫島昌弘氏の講演が行われました。ノーベル生理学・医学賞受賞につながった基礎研究とそれを続ける心構え、宇宙技術が医学と地球保護へどう関与しているか、大学発スタートアップの現状など、講演されるそれぞれの立場から、参加学生の皆さんへの期待を込めたエールが送られました。
- 町亞聖氏
- 鄭雄一氏
- 大櫛美由紀氏
- 大隅良典氏
- 向井千秋氏
- 鮫島昌弘氏
厳しい予選を通過した9チームが
独創性にあふれたアイデアをプレゼン!
一旦休憩を挟み、いよいよ学生による「病のない未来」を実現するためのアイデアピッチコンテストが行われました。審査員は、ここまでにご登壇された向井千秋氏、鄭雄一氏、鮫島昌弘氏に、株式会社宮田総研 代表取締役の宮田満氏を加えた計4名。
老いや認知症のない未来の実現、モバイルデバイスやVRまたAI等を用いた病気の早期発見システムなど、科学の立場から世界の未来の変革を実現させるような、クリエイティブなアイデアが飛び出しました。
学生のオリジナルな発想によるプレゼンはどれも熱意に溢れ、審査員からは厳しくも温かい意見や質問が多数投げかけられました。
オンラインという環境を感じさせない、熱気あふれるコンテスト本選となりました。
- 北海道大学 医学部
金田 侑大 - 東京大学大学院 理学系研究科
大森 徳貴 - 東京大学大学院
医学系研究科 宮國 昂介/工学系研究科 木幡 愛/工学系研究科 大竹 沙耶 - 東京大学 医学部
三浦 雅臣/楊 倬晧 - 東京大学 工学部
近藤 佑亮/遠藤 聡志 - 創価大学 経済学部
Melody Silver Kam/Bismark Kweku Asiedu Asante - 東京理科大学 理工学部
能勢 和馬 - 東京理科大学 薬学部
柴田 未央 - 東京理科大学大学院 理工学研究科
簡 文啓/岡田 真輝/田中 献人/大森 悠貴
審査員と参加者によるQ&Aセッションの模様
インキュベーションラボ
見学ツアー報告
昨年の大会で優秀賞を受賞した2組4名の皆さんが、2020年2月に招待された、米国ジョンソン・エンド・ジョンソンのインキュベーションラボ「JLABS」の見学ツアーの様子を報告しました。
見学ツアーで世界のバイオベンチャーの最前線を肌で感じた経験を経て、彼らの考え方や活動がどのように変化したかなどをプレゼンテーションしました。
「サンディエゴのヤンセン研究所でのプレゼンには、多くの研究者の方にお集まりいただき、意見も沢山いただけて勉強になりました」 河合真刀さん(東京理科大学)
「人生を変えるような数々の出会いと経験をしました。ニュージャージーのジョンソン・エンド・ジョンソン本社に行けたのが良い経験になりました」 チャンドラ・ルイスさん(筑波大学大学院)
「競い合い、互いを高め合うような緊張感の中、プライドを持って働いている研究者の皆さんの姿がとても印象的でした」本間有貴さん(東京理科大学)
「私は見学ツアーには参加しませんでしたが、このアイデアコンテストに出場したことでいろいろな事が変わりました。多くの人との出会いは大きな成果の一つです」ドニ・ラクマンドさん(筑波大学大学院)
審査結果発表:
「病のない未来」への熱意と独創性を評価!
宮田満氏
9チームが発表を終え厳正な審査が行われた結果、優秀賞2組が決定。審査員の宮田満氏より発表されました。
「9組いずれも素晴らしい発表でした。3分という規制のある中、自分の想いをわかりやすく、時間内に伝えるという能力があるということは、今後の人生にも役立っていくと思います。個人的にはクレージーなアイデアが大好きですが、今回は実現性の高い案に評価が集まりました。」(宮田満氏)
宮田満氏
東京大学大学院医学系研究科 宮國チームと審査員
優秀賞1組目は、
東京大学大学院医学系研究科 宮國チーム
“honeYcome(ハニカム)”
東京大学大学院 医学系研究科 宮國 昂介さん
東京大学大学院 工学系研究科 木幡 愛さん
東京大学大学院 工学系研究科 大竹 沙耶さん
「このチームは医学系、工学系のメンバーで、異分野の統合を通して『病のない未来』を目指す提案ができました。特にハニカム構造や名称について愛着があり、高い評価をいただき大変うれしく思います」
東京理科大学薬学部 柴田未央さんと審査員
優秀賞2組目は、
東京理科大学薬学部 柴田未央さん
“マイクロバイオームデザインによる「肌悩みのない未来」”
「まだ学部生なので研究室には所属していないのですが、この受賞を(所属大学の)先生方にアピールして、今後もこの研究を進めていきたいです」
高柳秀明氏
接戦だった今回は、特別に次点も発表され、東京大学工学部 近藤佑亮・遠藤聡志チームの「YoRiAI」が選出されました。
「次点に加えていただき、ありがとうございます。実現に向けて頑張っていきたいです。次回は優秀賞を目指します」
人類共通の願いである「病のない未来」を実現させるために、若さあふれるフレッシュなアイデアと熱い夢を競ったコンテストは、共催の東京理科大学 特任副学長 高柳秀明氏の閉会のことばで幕を下ろしました。今回寄せられたアイデアが実現し、私たちがより健康に暮らせる社会への架け橋となることが期待されます。次回のコンテストでは、どんな創意工夫にあふれた若々しいアイデアと人材が発掘されるでしょうか。
高柳秀明氏
審査員の先生方のコメント
「どの案も本当に面白く、若いからこそ出てくる優れたアイデアに感心しました。皆さんの情熱や熱意が出ていて、すべての案が良かった。社会の課題をどのように解決していくかという視点を持って、面白いアイデアで取り組んでいたので、ぜひ続けて『病のない未来』を実現していってほしいです。夢に向かって、一歩一歩進んでいってください」(向井千秋氏)
「非常に多様で自由闊達な感じがあって、このコンテストが活性化していることを実感しました。既存の尺度は気にしなくていいですし、本当にやりたいことをやめる必要はない、と思っています。本日は大変楽しませていただき、ありがとうございました」(鄭雄一氏)
「自分が大事な意思決定をしていくときに、まわりを気にせずに行うと、面白い人生になっていくと思います。今大きくなっている世界的なベンチャー企業も、最初は投資家が全く集まらなかった。これからベンチャー企業を起こして行く人も、投資家に断られても気にしないで、ゴーイング・マイウェイで解決していけば、絶対にユーザーは付いてくるので、ぜひチャレンジして欲しいと思います」(鮫島昌弘氏)